2011/2/27 DOES 2011 tour「MODERN AGE」@SHIBUYA-AX

Hotmailの受信から発掘されました。携帯から転送したのが3月9日。多分その週末にでも仕上げるつもりだったんでしょう。結局その週末は余震とテレビから流れ続ける悲惨な映像に怯えて終わったわけですが。

中途半端で終わっていますが、せっかくなのでアップしておきます。


DOESのライブに行ってきた。
となれば、その後に続く言葉は決まっているのだ。


幸せだ。


FOX LOCO PHANTOMの活動休止と椿屋四重奏の解散に呆然とするうちに進んでしまっていた2011年にやっと血が通い始めた。

まず、金髪柄シャツのヤスにゾクッとさせられた。口を開けば方言バリバリの気の良いあんちゃんだけど、黙ってスッと現れたその様には気安く声をかけることすら躊躇うような色気があった。色気と凄み。
ボーン…ボーン…と重く深く響くワタルさんのギターの音に背筋の伸びる思いがする。このまま飲み込まれてしまうのではないかとさえ思うような深さと闇の濃さ。でもその深さと濃い闇に魅せられてしまった人たちがこの場所を埋め尽くしていると思うと…うーん、それだけでもう幸せ(笑)

まぁね、AXですからね。色々と脳裏をよぎるものはありました。奇しくもDOESにもサポートメンバーが入ったこのタイミング!(苦笑)
やっちんや手島さんのことを思い出さなかった、椿屋四重奏のことを考えなかったと言ったら嘘になります。
でもそれも冒頭の僅かな間だけ。
「ワンダー・デイズ」のイントロが耳に届いた瞬間に全てを持っていかれた。ああああこの曲大好き!周りの盛り上がりはそこまででもなかったけど、私は!この曲!好きだから!儚い週末にどこで何しようと自由だ!自由だー!(おい、誰かコイツを止めろ)
…この「自由だ 自由だ」のところでワタルさんがグッと手を握りしめていたのを見て笑いがこみ上げる。そうだ、自由だ!自由だー!(また始まったぞ)

…社会に出て働いてお金を頂くとなれば、日々は不自由で埋め尽くされていくわけです。朝ゆっくり寝ていたくても起きなきゃいけない、昼間に外を散歩したくてもパソコンに向かって仕事を片付けなきゃいけない、ダルダルな服で楽したくてもそれなりな格好で出社しなくちゃいけない…。でもその代償として、自分の行動を自分で決めて切り盛りしていくだけの収入とか世間からの信頼(というと大袈裟だけど、行動を制限される立場にないってことはそういうことなんだと思う)とか、グルッとまとめて言ってしまえば「自由」を、私は目一杯享受している。大人って素晴らしい!


…話が完全に逸れましたが「大人」というのも、私の中ではDOESと結びついている言葉でして。とりあえずワタルさん。あんなにも大人な穏やかな色気に満ちた人を他に知りません。しかもまだ34歳になったばかりなのに!これは40代が楽しみですね(ニヤニヤ)
そしてDOESのファンもまた、大人が多いように思えるのです。初めてDOESのライブを見た3年前と比べてみて、単純に年齢ということで言えば大人ではなくなっています、やっぱり。でも会場全体に漂う余裕のある緊張感や周囲との程よい距離感なんかはあまり損なわれていないなぁと嬉しく思う。最前ブロックで見ようとすればこんな呑気なことは言っていられないかもしれない。私が知らないだけで、実はファン同士の衝突も起きているのかもしれない。でもね、乱暴な言い方だけどそんなことはどうでもいいんです。大事なのはあくまで「私が」どう見てどう感じるか。大好きなバンドに向かい合う時にまで周囲に囚われる必要はないでしょ?…と割り切れるこの関係性がとても快適。逆に言えばDOES以外のバンドとはこういう大人な関係性を持ててなかったってことですよね…自分が原因だったり、そのバンドを取り巻く環境が原因だったりして。およよ。
うん、まぁそれはいいや。とにかくDOESのライブはバンドはもちろん、お客さんの雰囲気も好きなんです。肌に合う。それは最初からずっと変わらない。