5ヶ月連続インタビュー完結

菅原卓郎という人がわかったような、更にわからなくなったような、そんな2万字インタビューでした。ていうかウルトラシリーズは!?


あーやっぱりねー、と納得したのは小さい頃から本が好きだったということと、学校の成績が良かったということ。
私は卓郎が書く歌詞と同じくらいにブログの文章も好きなんですが、あれは本を読んでいる人の文章ですよね。その上頭も良くないとああいう文章は書けないと思う。だって言い回しとか話の持って行き方がすごく上手いもの。もちろん、頭がいいことと学校の成績がいいことは必ずしもイコールではないけど、卓郎の頭の良さってのは学校の成績に直結しそうな頭の良さなんですよね。要領がいいから勉強もサクッとできちゃう感じ。それをブログの文章からひしひしと感じていたので「あぁ、やっぱりそうだったんだ」と納得。
あんまり勉強してないけど勉強できた、って場合によってはすっごく嫌味に取られてしまうけど…あるよね。「あと教科書に全部書いてあるじゃないですか、小学生の勉強なんて。」ってホントその通り。まぁ、卓郎はどうだったかわかりませんが、こういうタイプの成績良い子って受験にはさして強くないんだよね。なんとなくでできてるから、周りが学習塾とか予備校とかに行き出して本気で勉強すると簡単に追い抜かれちゃう。だけど一応それまでの積み重ねでそれなりの位置は保ってるんだけど、低学年の時に期待されていたほどの学校には入れない、という。…って、それ私だよ!(唐突に告白するな)

それともう1つ。山崎氏が「全く無自覚で瞬間瞬間で人とぶつかり合って失敗したりとか、そういう付き合い方ってできないよね。」と話を向けたら卓郎が「そういう感じじゃないですね。先に全部考えちゃうっていう。で、あぶないとこはやんないみたいな」って答えてるんですけど、これって「Heart-Shaped Gear」じゃん!
9mmの歌詞でどれが一番好きかと言われれば「The World」か「Heart-Shaped Gear」なんですが、どっちにも菅原卓郎の影を感じるんですね。陰かな、いや影だな。「Heart-Shaped Gear」の主人公ってきっと頭が良くって、悪く言えば計算高いところがあって、だから絶対に失敗しないんだけど、でもその賢さゆえに空虚で寂しい部分を抱え込んでて。だけどその穴に自分では気づいてないからあなたの心がわからないはずはないと思っているのにどうしてもわからない。自分に欠陥はないはずなのにどうしてだろう何故だろうって悩んで、あれもしかしたら自分に足りないものがあったんじゃない?と唐突にスパーンと回答を出しちゃうのがまた頭いいんですけど(笑)それがものっすごい菅原卓郎だなぁ、と思ってまして。そうか、やっぱり君は危ない橋は渡らないタイプだったか…と思いきや考えすぎて失敗してたみたいですね。そこがやっぱり生身の人間だな、物語の主人公じゃないんだな、と思えて寧ろ安心しました(あんた保護者か)


逆に意外だったのが一人でギターを弾いていた頃からバンドをやるんだ、という信念を持っていたということ。これは本当に意外でした。何か卓郎ってフニャフニャしててちょっと不思議ちゃん(男だから不思議くん?)な感じがするんですよ。何を考えてるかわからないし。いきなり雲を消す人の話とかするし(SLSのMCにて)。9mmに入った(ってのも変な言い方か)のもちひろが誘ったからなんだろうなー、と思っていたら「『この人は俺と一緒にバンドやればいいのにな』と思ってて(笑)。したら誘ってくれて」って!うわー、この人強かだわー。自分から誘えよ、じゃあ!と突っ込みたくもなりますが、性格的に自分から誘えないタイプだな、…ぱっと見フニャフニャしてるし、喋り方もああだから天然かと思ったけど策士ですな。まぁ、完全に天然だったらあんな歌詞書けないわな。



…てなことをグダグダ書きながら考えながらサマソニのライブ映像を見たら(ちょうど時間が良かった)まさかのボロ泣き。「Discommunication」で泣くな、自分!
いや、でもね。自分の体を使って表現したかった、持て余したくなかったっていう卓郎の発言を受けてあのライブ映像を見れば泣くよ。だって全然持て余してないもの。ただギターを弾くだけじゃ、歌を歌うだけじゃ消化しきれない思いがあって、そしてそれは卓郎の中だけじゃなくて滝くんの中にも和彦の中にもちひろの中にもあって、それが全部昇華されるのが9mmのライブなんだなぁと思ったらめちゃくちゃ感動してしまった。



本当はまだまだ仏教(禅?)の入門書を読んだ時のエピソードとか、興味深い内容があったんですけど、ちょっと今唐突に感動してしまったので撮りためたライブ映像を見ます。ああー、やっぱり9mmいいなー。