6/19 tour'09「The World's Edge」@LIQUIDROOM

3人がステージに登場した瞬間から、会場を出るその瞬間までずっとずっと幸せな気分でいられた。自然とにやけてくる顔をどうすることもできなかった。

実は1ヶ月半ほど前までなぜか会場が代官山UNITだと思いこんでいたので(チケットも手元にあったのに)、万が一にも間違えちゃいけない!と朝から事あるごとに「今日は恵比寿、恵比寿に行くんだ…」と自分に言い聞かせてました。その甲斐あって無事会場に辿りつけたのですが、何をそんなに舞い上がっていたのかしょうもないドジをやってしまって。


…ロッカーの鍵をかけるだけかけておいて、抜くのを忘れました。


それに気づいたのがそろそろ開演するかという頃。でも今更どうしようもないしなー、と(こういう時の開き直りっぷりは我ながら凄いと思う)とにかく3人を待つ。こんな失敗初めてだなぁ…浮かれすぎだよ、自分(笑)


会場の照明がドンと落ちて湧き上がる歓声といつもの手拍子。あんまりにも真っ暗になり過ぎている中を前に詰めていくのは怖かったけど、やっぱりDOESのファンって落ち着いてるなぁ。無茶に押してくる人もいないし、みんなユルユルと間を詰めていく。ああ、快適。

RO69に掲載されているセットリストを見ながら感想をつらつらと。

3人が出てきて音を出した時にはもう顔がにやけきっていた。さあ、どんな世界の果てに連れて行ってくれるの!と期待は高まる一方。

1曲目は「曇天」
いきなりか!去年からずっと空が鉛色になるたびにこの曲が頭の中で再生されるようになってしまった。どうしてくれる(笑)
そして立て続けに「シンクロニズム」「サブタレニアン・ベイビー・ブルース」が鳴らされて、もう笑いが止まらない。
「東京ベイベー!ツアーファイナルへようこそ!」みたいな挨拶が入ったのは「レインボウ・セブン」の前だったかな。そこでぐっと今夜がツアーの最終日だという実感を強くする。5月の初めのインストアライブで「これからツアーです」といった話をしていたように記憶しているのだけど、そのツアーが今夜終わるのだなぁ、と。22本のライブを経て、何がどう変わって何がやっぱり変わらないのか。それを見極めてやろう!…なんて意気込むこともなく、とにかく楽しかった。DOESの音に塗れていられることが嬉しくて仕方がなかった。

「戯れましょう」と「戯れ男」。前3曲と比べるとテンポがグッと落ちて、でもそれがまた心地いい。体全体を揺らしながら気持ちを緩めながら今まだ始まったばかりのこの夜を受け止めて自分の中に取り入れていく。ああ、もう既に幸せだ。

「デイ・サレンダー」「ビート・クラブ」では一転して畳みかけるように繰り出される音にぶつかって飲み込まれていく。実は「ビート・クラブ」は初めて聴いたんですが、踊れるDOESって意外だなぁと思いつつもやっぱり他の踊れる曲とは何かが違うな、とニヤリ。何だろうなぁ歌詞かなぁ。妙に情緒があるというか、音で踊れるけど言葉も聞かせるんだよなぁ…とダウンロードした音源を聴きながら思うわけです。こういう時配信って便利だなー。

「夏の散歩道」「トーチ・ライター」はゆったりと。RO69のライブレポートでも書かれていたけれど、緩急のバランスが素晴らしかった。ダーンと盛り上げてスッと引く、その間合いが絶妙でした。

そして次が「ワンダー・デイズ」だったわけですが、この曲いいですねー!凄く好きだ。今までずっとバカの一つ覚えで「明日は来るのか」が好きだといい続けてきたけど、それと並ぶなぁ、これは。どちらも「これは私の曲だ!」と勘違いできるところが自分の中では共通しているんですが、もうね、歌詞の一言一句に「そうそう!」と頷けてしまう。週末金曜日の夜にライブで聴くのがこれほどふさわしい曲って無いんじゃないか、とまで思ってしまう。週末は儚いものなんですよ。でも、そんな儚い週末に何しようが勝手なんですよ!(誰に訴えてるんだ)
ここでまた「バスに乗って」「君の好きな歌」と緩やかなテンポの曲が挟み込まれる。「バスに乗って」も好きだなぁ。無条件に穏やかな気持ちになれる。

「6月19日って何の日か知ってる?」とワタルさんが問いかけたのは多分このタイミングだったかと。すかさず女性の声で「太宰治の誕生日!」と返答があったものの、ワタルさん的には「ロック(6)でイク(19)日」なんだとか。少し無理やりじゃないですかい、ワタルさん…(苦笑)
でも、その後に来たのが「陽はまた昇る」ですからね。多少の無理やり感なんてどうってことないですよ!(単純)

ここから後はどこでMCが入ったのか、そもそもMC自体があったのか、あれ?メンバー紹介はどのタイミングだっけ?といった情けない有様ですが、この夜が永遠に続くんじゃないかと錯覚してしまうほどに心から楽しめていたのは紛れもない事実です。もう何曲やったから、あとこれくらいかなー、とか一切考えなかったですからねー。完っ全に没頭してました。

「ネバー・マインド」「太陽病」「インディゴ」「レイジー・ベイビー」とこれまた緩急の変化に富んだ4曲の後には…「修羅」!僕の修羅がどう騒いでいるんだったか、細かい言い回しは忘れてしまいました!(開き直り)確か「22箇所やってきて、そして今夜の東京も最高だ…と、僕の修羅が騒ぐ」みたいな感じだったと思うのですが、全く自信がありません。記憶がねつ造されているかもしれません(笑)

最後は「世界の果て」で〆。この曲の間は身動きが取れなかった。呆然と若干涙目になりながらじーっと聴き入ってしまった。世界の果てにあるものが音楽だったとしたら、それはきっと果てじゃなくて次へと続く入口なんだ、とかそんなことを思いながらただただじーっと。


すぐに湧き上がるアンコールの拍手に応えてステージに戻ってきた3人。今回もまたヤスの白い胸元が眩しいです…ってあれ、グッズだったんですね(気づくの遅すぎ)てっきり普通のポロシャツだと思ってました。よーく見たら胸元のロゴが!(欲しかったなぁ…でも値段を見て購入断念)

アンコール1曲目は「色恋歌」ああ、この曲も好きだ。世界がどんどんと色づいて行く様が気分を高揚させる。
続けて「さくら」を爪弾いて…あれ?ここでワタルさん痛恨のミス。俯いたままジェスチャーでやり直しを告げてもう一度。ヤスが「あれあれー?」って感じでワタルさんに近付いて行っていたなー。そして、この流れは…そう「三月」!
この曲を聴くといつも思いだすのは今住んでいるこの町に越してきた最初の春。知らない道。誰もいない道。春の気だるい空気。特に何があったわけでもない散歩だったけど、この曲とセットになって強烈に覚えている。


あれ、もう終わり?いえいえ、まだ続きます。
ダブルアンコール1曲目は「僕らが東京でやる羽目…きっかけになった曲を」と「ステンレス」。この時だっけ?ワタルさんがめちゃくちゃ格好いいことを言ったのは。
「まぁ、見ててくださいよ」ってね、言ったんですよ。ダメな3人がどこまでできるかをこれから世界に提示していくからまぁ見とけ、と。ワタルさんはサラッと何でもないことのように言ったけど、これって相当自信がないと言えないことですよね。自分達に対する自信と、ファンに対する自信と。そういうゆるぎない信頼感が出来上がっているからDOESのライブに来るとこんなにも幸せな気分になれるのか、とちょっと、いやかなり感動してしまった一言でした。

そして、最後の最後は「明日は来るのか」。イントロでヤスが手拍子を煽ったのは意外だったし、何となく自分の中でしっくりこなかった。でも、周りの人たちが手拍子してるのはそれほど嫌でもなくって。それはそれでアリだけど、私の「明日は来るのか」はそうじゃないんだ、と。まー、いつもの通り何もかも吹っ飛んでしまった。メガネは吹っ飛んでない。吹っ飛んだら困る。


他に覚えていることをいくつか。

・ケーサク、またしても求婚される。しかも同じ男性から。「ケーサク!やっぱ結婚してー!」って熱いな、兄さん(笑)そんな熱いラブコールに対するケーサクの答えは「お前か!」…で、どうするの?受けるの?受けないの?(笑)
・最前列の女性がググッと掲げたのは何と日本酒の一升瓶。重かっただろうに…「酒は君たちが飲め!俺らは終わったら飲む!」というワタルさんの受け答えが何か可笑しかった。あ、終わったら飲むんですよねー。わざわざ言わなくても想像できますよー、って。あ、今回はアンコールでもヤスがビール持って来なかったなー。会場によってはダメだったりするんだろうか。
・最後に3人でステージ中央に集まって肩を組んで。肩を組む前にワタルさんが両手をDOESマーク(って言うんですか?)にして「やったー」って感じでひとり万歳してたのが妙に可愛らしくって。ワタルさんに対して「可愛い」なんて思うことはいまだかつてなかったけど、あーれは可愛かった。
・3人ともにとにかく笑顔だった。いい顔してた。
・ロッカーの中の荷物は無事でした。鍵もかかったまま刺さってました。良かったー。次から気を付けます。



本当に幸せな時間でした。大好きです。