HYSTERIC SUZIES

昨日「ろくに他の音楽を聴いていない」とか書きましたが、そんな中でふと思い出して聴いていたのがHYSTERIC SUZIESでした。
高3の時にミュージックスクエアで"YOUR DOG"(メジャーデビューシングル君どうかしてるに収録)を聴いて「これ、好きだ!」と。その後、シングル1枚(HONEY BEE)アルバム1枚↓

One

One

が出まして、この頃に私は千葉で一人暮らしを始めたわけですが、なかなかライブに行く機会もなく2年が経過。解散の発表を受けてようやくライブに行く決断をした、しょうもないファンでした。でも、ラストライブだけでも行けて良かったと思っています。初めてのライブハウスでわけもわからずスピーカー前に行ってしまって意識が飛びそうでしたけど(苦笑)

その当時やっていたサイトに載せていたレポが出てきたので転載してみます。長いです。
ちなみに今、ボーカルの武田さんは紅孔雀というバンドで活動しているようです。ライブを見てみたいのですが、見事に東京近郊ばかり…
…とりあえずどうぞ。長いです(2回目)
Edge of the World (2001.3.16 渋谷La.mama)
初めて見るスージーズのライブがラストライブになってしまいました。

ずっと行きたいな、と思っているだけで行動に移さずにいたら、こんなことになってしまった。
期待と悲しさが入り混じった、複雑な心境だった。

冬に逆戻りしたような寒さの中、待つこと約20分。
ライブハウスという所に行くこと自体が初めての私には、入場順すらわからない。
それでも何とかなるもので(笑)無事中に入ることが出来た。

狭くて急な階段を降りて薄暗い部屋に入る。
今まで味わったことのない何とも言えない後ろめたさ(爆)が堪らない。
中に入ってみて、思った以上の狭さに驚く。
そして…ステージどこにあるの?(爆)
右をむくと小さなステージが目の前に在った。近い!
しかしスピーカーにも近かった。ホントに真横にスピーカーがあった。
耳、大丈夫かな…一抹の不安が胸をよぎる。
サウンドチェックが始まり、不安が的中したことを知る。
しかし今更動くことも出来ず、そのままライブは始まった。

最初にステージに登場したのは大林さんだった。
すぐに気付かず「誰?」と思った愚か者はこの私。
…だって、印象が随分変わってたから仕方ないじゃん(言い訳)
写真やテレビで見た時よりも痩せてた。
続いて他の3人も登場し、既に場内は興奮のるつぼ。

一曲目は聞いたことの無い曲だった。
「あわい夢ならとっくに終わっちゃってる」という歌詞が耳に入ってきた。
忘れてたわけではないけれど、改めて今日が解散ライブだ、ということに気付かされる。
想像していた以上に激しく歌い、踊る(暴れる?)武田さんに驚きっぱなし。
でも、ここからどうなっていくんだろう、という期待も高まる一方だった。

ライブハウス、という独特の空間に圧倒されつつも楽しくて、嬉しくて仕方なかった。
目の前にいるのは間違いなく武田さんであり、山川さんであり、沼口さんであり、
そして私がいた場所からはよく見えなかったけど(笑)大林さんだったから。
3年前に初めてあの曲を聞いた時からいつか見たいと思っていたライブ。
それが今、自分の目の前で進行している、それが嬉しかった。
たとえラストライブだったとしても。

途中、ギターを抱えた武田さんが
「最近テレビで聞いて気になってる曲があるんで」と言って歌った曲。
♪明日がある〜さ 明日がある
…それですんなり締めるわけないよね(笑)
「明日なんかねぇぞ!ダラダラしてる奴に明日なんかねぇぞ!!」
…心に留めておきます。

はっきり言って曲順とかMCとか覚えてません。
中盤を過ぎた辺りから室内の温度が異常に高くなってきて頭がボーッとしてました。
爆音にもやられていたのでしょう。
頭は働いてないのに、無意識に体は動いている、そんな状態。

そして。
やってくれました、あの曲を。
あの曲がなければきっと私はこの日この場所にいなかったであろう、あの曲を。
「YOUR DOG」

もうその頃には武田さんが上半身裸になってて、場内もある意味エライことに(笑)なってた。
歌いながらアンプの上に上って天井にぶら下がったりしてたんですが。
ホントに目の前、手を伸ばせば届くくらいの所に武田さんが来て…固まってました。
周りにいた人は手を伸ばしたりしてたけど、私は戸惑ってしまってただ固まってた。
ずーっと武田さんを見てて、瞳がキレイな人だなぁと思いながら硬直してました(笑)

アンコール、何回あったんだろう?(爆)
こんなに長くやるとは思っていなかったから嬉しい反面、体力は限界に近かった。
耳はキンキンいいはじめていたし、立っているのもちょっと辛いくらい。
慣れない高い靴なんて履いてきたのが間違いだったな、と反省。

ナスカの地上絵は空葬された人に見せる為のものなんだ、という印象的なMCのあと
テレビで見たことのあった「TAKE MUCH HIGHER」を演奏。
確かに言われてみればそういう内容だね、この歌詞。
MCと曲と合わせてメチャクチャ印象に残ってる一曲。

もうホントに申し訳ないくらい記憶が飛んでるんですが。
ライブ中にも意識飛びそうでした。
最後の曲の最中、ふっと足元が浮いた感じがして何か…怖かったぁ。
音に吹っ飛ばされた、と言いますか…怖かったけど気持ちよかった。
爆音の中3時間、そういう現象が起きても不思議はないかな。

全ての演奏が終わった後、メンバー一人一人がメッセージを残してくれた。
「長い間応援してくれてありがとう」と言ってくれたけど、
私が知ってるスージーズはほんの一部だけだった。
長い活動期間の中の最後の3年間を遠くから見てただけだった。
最後の最後になって近くに来れたけれど…ね。
一瞬だったけど、ありがとう。

初めて目の前で見たスージーズはやっぱりスージーズで。
武田さんはやっぱり色気のある声で。
山川さんはやっぱり華のあるギタリストで。
沼口さんはやっぱりクールで(でも終盤は激しかった)。
大林さんはやっぱり茶目っ気のある人で。
そんな4人の最後のステージを目撃できたことが嬉しかった。
ギリギリだけど間に合ったから。

お互い握手を交わす4人を見ていたら
「あぁ〜、良かったねぇ」と思えてきた。
10年以上も一緒にやってきた仲間、というのはどんな存在なんだろう?
友達、とか仕事仲間とかじゃない、もっともっと濃密な関係があるんだろう。
そういう絆を持たない私にはとても羨ましい光景だった。