TOKYO CITY RHAPSODY

TOKYO CITY RHAPSODY(DVD付)

TOKYO CITY RHAPSODY(DVD付)

約1週間ひきずった風邪(のようなもの)もようやく治り、日々「TOKYO CITY RHAPSODY」を聞いております。
初めの2〜3回は「うわわわわ…何なんだ、これは」的な驚きと戸惑いが先に立ってしまって、どの曲がどうとかいう感想を持つに至らなかったのですが、この数日繰り返し聞いてみたところ、どうも「LOVE 2 HATE」「ランブル」「ジャーニー」が好きみたいです。次点は「不時着」。ちょっと待てよ、あれだけ「トーキョー・イミテーション」の間奏が!とか騒いでいたじゃないか、と過去の私の狂乱ぶりを覚えておいでの方がいらしたら(多分いない)思われるかもしれませんが、あの曲はあれですよ。そのー期待が高まりすぎてしまって、ハードルがとてつもなく高くなっていたんですよ。イントロを聞けば無条件で盛り上がりますけど、間奏はあんなもんじゃなかったでしょう!と。ライブでのあのたかしげのしらうおが!とどうしても思ってしまうのですよ。だからベスト3からは外れてしまいました。


私的ベスト3の曲について感想など。
まずは「LOVE 2 HATE」。これはねー「愛に果て」=「LOVE 2 HATE」だと中田裕二の口から明かされた瞬間に「好きだー!」と。こういうダジャレ(え?)大好き。唐突に曲調が変わるところもいいんですが、何より歌詞ですね。勝手に妄想してニヤついているストーリーは「会社の先輩に手を出して遊んでたつもりが実はすっかり遊ばれてた若い男の悲劇」なんですけど(頭大丈夫か)。ちょっとお堅い感じの女の先輩を誘ってみたら意外と簡単についてきてくれて、「あ、俺やるじゃん」とか思っていい気になってたんだけど、実は完全におちょくられてて女の掌の上で転がされてただけだった、みたいな(だから頭大丈夫か)。女の人はメガネ美女ですからね、これ。髪もひっつめたような感じで常にスーツをきっちり着こなしてるの。で、男の方も勘違いしちゃうくらいだからある程度は格好いいんですね。だけどちょっと精神的に幼いところもあって、だからお姉さまにおちょくられちゃうんですけど…ってホントに私の頭は大丈夫なのか。


次行きましょう。「ランブル」は何度目かに急に「いい!」と思う瞬間があった曲です。人ごみの中で聞いてた時だったかなー。「理由付けのない/ただの動物の仲間」「深い意味のない/ただの呼吸するヒト科」って歌詞がありますけど、これができるのって田舎と都会のどちらなんだろう、と思いまして。一見、都会ではみんな建て前で生きているような気がしてしまうけど、でもその裏側にある本音を出せる瞬間が確かにあると思うんですね。対して田舎だとどこまで行っても建て前で生きなきゃいけないような。世間体というものの縛りの強さが関係してるんじゃないかと思うのですが。わりに都会ってそういうところは自由だったりして、だから私は東京での生活が好きで忘れられなくて、また上京してしまったんですけど。まぁ、仕事してる時とかよそ行きの顔で接しなきゃいけない人たちには建て前で固めた自分を見せなきゃいけないけど、そういうものを全部取っ払って好き勝手できる相手とか場所がこの街には結構転がっているんじゃないかな、とそんなことを池袋の人ごみの中で考えてました。新宿とはまた違う雰囲気の街ですね。


最後は「ジャーニー」。これがラストでも良かったよー、と思ってしまうほど好きです。「ここがどこであろうと 僕はかまわない」という決意の言葉をラストに持っていきたかったから「不時着」が最後なのかな、と解釈しているのですが「ジャーニー」もいいよー。この曲に関してはもちろん歌詞もいいですけど、それよりなによりイントロと間奏のギター!何故か懐かしい感じがするんですよね。過去に他の曲でああいう音色のギターを聞いたことが確かにある。だけどそれが何か思い出せない…ゼペットかな、何となくそんな気がします。これは人ごみの中じゃなくて自分の部屋で聞きたい感じです。


今、私は東京に住んでまさにこのアルバムのジャケットのような街で働いているわけですが、このアルバムは決して東京のことだけを歌ったものではないなーと思います。確かにこの街の風景にとてもよく馴染む曲だけれど、「ジャーニー」とか「不時着」、それに「playroom」あたりの曲は人に焦点が当たっているんですよね。焦点が絞られすぎていて、その人たちがどこにいるかってことすら見えないくらいに。「ここがどこであろうと 僕はかまわない」ってくらいですから(そういうことじゃないだろうよ)


どうも「FACTORY」は外れたみたいなので、ライブでこの曲たちが聞けるのは4月か…待ち遠しいなぁ。