09/9/9 999(アットブドウカン)@日本武道館

南側X列という、おそらく一番ステージから離れた場所から見たアットブドウカン。チケットに書かれた座席番号を見た時は正直言ってちょっとがっかりもしたのだけど、いざ実際に席に着いてみるとめちゃくちゃ見やすい!真正面のほぼ真ん中。いやー、私のチケット運も枯れ果てたわけじゃなかったのね(笑)


開演前もステージを舐めるように見まわしたり、注意喚起のアナウンスに爆笑したりとまったく退屈知らず。
左右から階段が作られているほどに高い位置に設置されたドラムセット。ステージ後ろと床面にデカデカと書かれた「999」の文字。壁のようにそびえ立つアンプの数々。場所的に見えづらくはあったけれども天井から吊るされた日の丸。それを見て武道館なんだなぁ、ここは…と思うものの感傷的な気分は全くなし。ライブを見始めてから約1年半という時間の短さもあるだろうけど、そもそも9mmには感傷的な気分が似合わない。特にライブには。とにかく楽しもう、笑おう。
…だからって開演前からあんなに笑わせてくれなくてもいいですからー(笑)私が入場してから数回目に流れたアナウンスが真面目にバカなことを言い続けていて笑いが止まらない。覚えている箇所を断片的に。言い回しは多少違います。
「ステージに向かって味噌を投げつけないでください」「神輿を担いだ集団」「場内が危険な状態になった場合はライブを中断、中止、解散、撤収」「録音・録画したものを販売することは禁止します。値下げしての販売も禁止します」「会場外でオリジナルグッズの販売を行っています。今日の記念に無理をせず、可能な範囲で、できればお買い上げください」「場内は禁煙です。たばこは脳卒中のリスクを高めます。詳しくは厚生労働省のHPをご確認ください」などなど。ムチャクチャだー(笑)でも、みんなが一言も聞き逃すまいと静まり返っていたので注意喚起の役目は立派に果たしたと思います、多分(笑)
そしてしばらく経って再度アナウンス(今度はまとも)が始まって…19:09になった瞬間にアナウンスがブツっと途切れて暗転!


当然セットリストなんて覚えていないので、RO69 最速ライブレポートを見つつ感想を。
とは言っても全体を通して「楽しかったー!」ということは鮮明に覚えているものの、曲ごとの細かいあれこれなんて私の残念な脳みそが覚えているはずもないので、特に印象に残っていることをかいつまんで書きます(単に全部書くと時間がかかって仕方がない、というのも実はあります)


「(teenage)Disaster」「Mr.Suicide」と初期の曲でスタート。1曲目は何か?ということを全く考えていなかったので「意外だ!」とも「やっぱり!」と思うこともなく。そう言えば初めの数曲、卓郎が声出しづらそうでしたね。流石に緊張してたんだろうか。
1曲目が始まると同時に特効の花火が鳴ってステージ後ろの幕が「999」からいつものにチェンジ。あの花火、相当な音量だったなー。ビックリした。

「今日は長くやるから。ゆったりやりましょう」とか言ってやったのが「We are Innocent」だったっけ?…全然ゆったりできないよ、それ!(笑)まぁ、でもこれいつものパターンですよね。「…極上のバラードを」って言っておいて「Sector」やっちゃうみたいな。たしかこれ列伝ツアーの時のMCだったと思うんですけど、それをスペシャで見て「格好いいなぁ、おい!」と一人盛り上がっておりました。あれが1年半くらい前なのか。

「出し惜しみしないからね」と新曲「Cold Edge」も早い段階でお披露目。さ、三三七拍子!?と戸惑いながらも爆笑してしまいました。やっぱり変だわ、このバンド。そしてそこが大好きです。終演後に配られたフライヤーでもまた爆笑。和彦が猛烈にいじけてて、滝くんはプライバシーの保護に努めていて、ちひろの髪型が何だか妙なことになっていて、じゃあ卓郎はまともなのかと言えば「いや、そうでも…」という非常にツッコミがいのあるフライヤーでした。999の日が終わった途端にOAされたPVでも最後に盛大にひっくり返るちひろに呆然とさせられました。何なんだあれは…(笑)いや、曲は格好いいんですよ。変だけど(褒めてます)
「青いカラス」という言葉が凄く耳に残った。こういう両極にある単語をスイッとくっつけてしまうところがセンスなんだろうなぁ。早く他の箇所の歌詞も見たい!

日の丸の下、靖国神社のすぐ側で演奏する「Sundome」に特別の意味を込めていたのか、それは考え過ぎなのか。9mmはそういうところがよくわからない。卓郎のMCのオチと同じくらい(笑)わかりづらい。

去年の野音でアコギを弾いたものの音が出ていなかった、というハプニングを話題にしたMC。「滝のお父さんだけは聞こえてたらしいんだけど。親の愛だね。…俺の親じゃないけど」あああ、やっぱりわけわかんないなぁこの人!(笑)
そんなリベンジは武道館で見事果たされました。「悪いクスリ」のアコギ、最後列でも聞こえたよー。
その後、「interceptor」「Heart-Shaped Gear」もアコギだったかな。いや、何せ「Heart-Shaped Gear」ですから。卓郎が抱えていたのがエレキかアコギかなんて覚えてないですよ!(寧ろ覚えてるんじゃないのか、そういう場合)
もうね、イントロが鳴っても脳が認識しないんですよ。あまりにも待ちわび過ぎてて。今までも何回となく別の曲のイントロを聞き間違えてぬか喜びしてますからね(それはどうなんだ)、歌いだしを聴いてようやく「遂に聞けたーーーー!」って感じで。あああ、もうこの曲好きだよ、大好き。別にライブでやらない曲ってわけじゃないんだけど、何故か私が行かない時にばかりやってて。携帯サイトでセットリストを見て「今日やったのぉぉぉぉ!」と何度わめいたことか。それが遂に聞けた!いやー、嬉しかった。良かった。

で、その後にやった新曲が更にツボで。どストライクです。暗く渦を巻くような音と不穏な歌詞。どこかでドカーンと爆発する瞬間が来るのかと思えば、どんより沈んだまま音が止まった。えぇぇぇぇぇぇぇぇ、意外過ぎる!でもすんげぇ好きだ!聞くたびに色気を増している卓郎の声ともハマっていて、9mmの新しい一面を見せてもらったような気がします。ライブ音源として「Cold Edge e.p.」に収録されないかなぁ…

カバー曲2曲は残念ながら原曲を知らないのでいまいち盛り上がれず。改めて考えてみたらくるりの曲ってちゃんと聴いたことないなー。ラジオで聞いてたりするんだろうけど。というわけで今You Tubeで検索して聴いて(見て)ます。あー、これ卓郎の声に合うかもー。

「The World」のイントロに入る直前のあの高揚感は何なんだろう、といつも思う。あ、アンセムだからか(笑)
アンセムだもん、仕方ないなー。アハハ。いや、でも本当にこの曲も好きですよ。打ちのめされてしまう。
この曲の時、滝くんどうしたのかなぁ。スタッフの方が駆け寄ってきて、ギターじゃなくて滝くんの左手に何やかやとやっていたけれど。その間も曲は続いて行くから、ギターの代わりに口笛で演奏に加わった滝くんの機転が素敵すぎました。しかも口笛めちゃくちゃ上手かった。

この後のセットリストって改めて見ると物っ凄いですね。「marvelous」「Talking Machine」「Black Market Blues」「Punishment」って…殺す気か!道理で記憶がないわけですよ。それでも「Talking Machine」の「ワンツースリーフォー!」を逃さなかった自分は凄いと思った。もう体に染みついちゃってるんですね。

ふっはー楽しかったー!とパラパラダラダラと続くアンコールの手拍子に適当に合わせながらしばし休憩。アラサーですから仕方ないです。椅子が有難いお年頃です。
そして手拍子と掛け声がダラッダラになった頃(笑)ようやくメンバーが登場…って、和太鼓!?スタッフの方がガラガラと押して運んでいる和太鼓をドカドカ叩くちひろ。おー、やっぱりドラマーだし上手いよなー!と会場内が盛り上がったところでパッとバチを卓郎にパス。場内からは笑い混じりのブーイング。だって今からが一番んの見せ場だったんじゃないのかーい!
バチを受け取った卓郎が「和太鼓歴3ヶ月なんだけど…あ、3日だ。サバ読んだね」と。…すいませーん、その間違い理解できませーん(苦笑)
…と、そんなダラダラなMCから一転、このリズムは!!!「びゅーてぃふるたーげっと」だ!(和太鼓なので平仮名表記にしてみました)あはははは、すっごい可笑しいんだけど、格好いい!何で和太鼓がこんなにハマるんだ!しかもこの曲ハンドマイクだし!あー、もう個人的なツボが網羅されてます。たまらんです。
しかもその後の「Living Dying Message」もハンドマイク!MTVの再現ですか。やっぱり普段ギターを持って歌ってるから手持無沙汰な感じは否めないけど、でも絶対絵になると思うんだ!だからこれからも事あるごとにハンドマイクで歌ってみてほしいんですが、ただ卓郎のギターが抜けて滝くんが「うわーい」ってなってると音がスッカスカになっちゃうんだよねぇ…(苦笑)
その後の「Discommunication」「Sector」なんてね、記憶とか理性とか意識(…は有ったか)なんて有ると思う方が間違ってますよ。フリーライブ@代々木公園での卓郎のMC「タダで帰れると思うなよ!」ですよ。魂から何から抜かれちゃうですよ。恐ろしいですねぇ。


楽しかった。結局のところ、それだけです。
初武道館ってもっと感慨深かったりするのかなぁ、と思ったけれど9mmだからね(笑)そりゃちょっとだけそんなトーンのMCもあったけど、終始「楽しい!」「面白い!」「格好いい!」で占められていたように思う。
楽しかった。やっぱりそれしか言うことはないです。