現実入門/穂村弘

現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)

現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)

人生の経験値が極端に低い「ほむらさん」が献血を皮切りにモデルルームの見学やはとバス、一日お父さんや競馬、最後にはプロポーズに果敢に挑んでいく、というエッセイ。

これねー、献血を手始めに選んでますけど、献血って結構侮れないですよ。…いや、ただ単に個人的に痛い目にあったってだけですけど。
大学生の頃にあまりにも暇だったので駅近くの献血ルームに行ってみたんですね。その前に一度大学に来ていた献血車に乗り込んで200ml献血をやったことがあって、どうってことなかったので気軽に。そうしたら「成分献血をお願いできませんか?」と。まぁ何かよくわかんないけど承諾して、いざやり始めてしばらく経ったら気持ち悪くなってしまいまして。看護師さんから「成分献血とは何ぞや?」という懇切丁寧な説明を受けたのがかえって良くなかったみたいです。こう一旦血を抜いて、必要な成分だけ取って残りを体に戻します…という説明をつらつらと思い返していたら、うぇぇぇぇ気持ち悪い!と。で、中断。帰宅。
その次、また懲りずに行ったんですが、「成分献血はこの前気分悪くなったのでできません」と宣言したら「じゃあ400mlよろしく」と。まぁ体重50kgあればいいってんだからいいんですかねー、と検査のために血を少しだけ抜いてくれる看護師さんの前に行ったら「…あなた大丈夫?50kgあるって言っても結構背高いわよね」と心配されてしまいました。そして看護師さんの心配は見事に的中。300mlくらい取ったところで血の気がひいてきてギブアップ。献血行って貧血起こしました。あれは気持ち悪かったなー。
あの時手当してくれた看護師さんありがとう。そして400ml献血をごり押しした窓口の方、ワタクシあれ以来献血が怖くなってしまって一度も献血しておりません。どうしてくれるんですか、私のちっぽけな善意を(大袈裟)

まぁ、これで私は「献血」と同時に「貧血」を体験したことになりますがね。人生の中で唯一の貧血体験。何回もしたくないけど。