6/10 TOUR 2009 GENERIC EYE SPACIAL@下北沢SHELTER

最初から最後までずっと見入って聴き入っていたのでやけに疲れました。でも楽しかった。終演後、多分普段よりもテンションが高かったと思います。あははは。

町田直隆&PK BATTLES
30歳なんですね(何を唐突に)
とにかく熱い兄さんでした。声がめちゃくちゃ良くて、ぐぐっと引き寄せられてしまった。張りが合って良く響く声がずどーんと耳に入ってくる。でも曲によってはか細く震える声が心を揺らす。うーん、良かったなぁ。
てっきり年下(って言っても20代半ばくらい)だと思っていたのに、MCの内容からするとどうも30代っぽいぞ…というわけで今調べてみたら30歳でした。
「拝啓ロックンロール」という曲がとにかく良かった。
良かった、とばかり言っていてアレですが良かったものは良かったんです。


【ZOOBOMBS】
雨のHIBIKI ROCK FESTIVAL以来2度目。「何かわかんないけど凄い」度が前回を上回りました。
…ドラマーの椅子を奪うボーカルを初めて見ました。何なんですか、あれは。あれもアリなんですか。またしても「何かわかんないけど凄い」ものを見た気がします。


Fox loco phantom
スリッパうるさいよ!(笑)

パンパンパンパン!とスリッパをはたきながら登場してくるのはいいんですが(いいのか)なんせ音が大きすぎます。クッション3倍になったんだから加減してくださいよ。


…と、まぁニヤニヤ笑いながらスタート。
初めっから「キリカ」「東京ロックス」「妄想ガール」と飛ばしまくる。あれ、また手拭いがない…まさかどこかで紛失したんですか。今回は「エア手拭い」とでも呼んでおこうか、手拭いがさもそこにあるかのようなフリをしてました。本当に手拭いはどこへ行ってしまったのか…?
正直なところ、この3曲あたりは「あー、やっぱり疲れてるなー」という感じでした。ヨダロックの声がいつもほどにはバリバリと踏みこんでこない。それでも全身に力を込めているのは一目瞭然だし、フロアに向かって吠えるように噛みつくように歌っているのもいつも通り。かえってもどかしい思いをしてるんじゃないかなぁ…と思ったり思わなかったり。

最初のMCは多分このタイミング。そして内容は「さっき町田くんたちとだべってたんだけど、俺多分好きだわ」というようなことだったかと。これ、町田さんのMCを受けての話なんですよね。「10代のうちはだべりたい。だけど20代後半くらいになってくるとだべりたくなくなってくる。それが30代になるとまただべりたくなる」みたいな話をしていたので、その続きってところですかね。
ドラムのペコさんはかつてFoxのサポートをやってた時期があるということで、そこはもうしっかり面識があるわけだけど他の3人とはほぼ初対面だったとか。だけど話してみたらみんな好きだ、と。
それを聞いて、あー何かわかるなーと思いましたよ。なーんかね、町田さんとヨダロックの暑苦しさが似てるんですよ。ビックリするくらい真っ直ぐで、荒っぽい言動をするけれど、多分すごく優しい、けどそれをそのまま出すのが照れくさいからガシャガシャ喋って「あああ、もうこの人うるさいわ!」みたいな(何だそれ)
何となくそんなことを思いました。
そして「ZOOBOMBSの話は…次の回!」と「VELVET SLIDER」「ハニー」。この辺りになると声もいつもの感じになってたかなー。


で、「水槽のマリー」。凄かった、としか言いようがないほど凄かった。完全に打ちのめされてしまった。それもイントロだけで。
早くイントロが終わらないか、とまで思った。その緊張感に堪えられなくなりそうだったから。呼吸をするのを忘れてしまいそうだったから。声が裏返りそうになりながらもギリギリのところで踏みとどまって「笑ってくれよマリー」と叫び続けるヨダロックから目が離せなくなってしまっていた。
それで(気持ち的には)ようやくイントロが終わって解放された後は呆然としていた。さっき見た光景が、さっき聴いた声が頭の中をグルグル回っていて今目の前にある光景と音と混ざり合ってしまいそうになる。今に集中しようとしても気持ちが数十秒前に引き戻される。
今までにも「今日の水槽のマリーは凄かった!」と思ったことはあるけれど、きっと今回がナンバー1だ。またいつか更新されるんだろうけど。
そしてある時は「テポドン」またある時は「地デジ」、とわけのわからない合いの手をねじこんでくるのですが、今回はそういうのは一切なし。「ここはMCじゃねぇんだよ!」って言ってたけど、違ったんですか?…へぇ、そうなんだ(どうした)


ぼーぜん。


確かここで「暑い!」とか「自分とこのタオルじゃなくてZOOBOMBSのタオル使ってる」とか物販の話とかしてたと思うんですが、呆然としてました。全てが曖昧です。


更にその後立て続けに「TRIANGLE MACHINE」「OUTSIDER」「青いライオット」と来て更に呆然。ここはどこ、私は誰…って大丈夫か。大丈夫です(即答)今日もちゃんと仕事してきましたから。

ほげーっと突っ立っていたらすぐにヨダロックが飛び出すように出てきて。…元気だな、兄さん(笑)
「あと1曲!」と言って始まったのが「HUMAN LOST」。ここで事件は起きたわけですよ。


ヨダが2階から落ちてきた。


…「重力ピエロ」かよ。いや違う、2階じゃないステージから落ちてきた。落ちてきた?飛んできた?まぁ何か知らないけど、ハッと気づいたら斜め前あたりの床に尻もちついてました。尻もちって。その後床を這いずりまわるようにしてたかと思ったらステージに駆け戻って行きましたとさ、めでたしめでたし(今度は昔話風)
えー、今の何だ。あれは何だ。て言うかどっからどう来てあそこに着地したんですか。あの兄さん人並みはずれて身軽じゃないですか。何で急に「兄さん」って呼んでるんですかね。書いてる人が眠くなってきてるんですね、きっと。


無理やりまとめに入ります。


圧倒されたい、それが私がライブに行く理由なんだと改めて思った。仕事柄、割と単調な日々を過ごしているので圧倒的なものに飢えているんです、きっと。びっくりするような何かを感じたいんです。感情がひとところに固まってしまわないように揺り動かしたいんです。泣きたいんです。笑いたいんです。感動したいんです。
そんな無意識の願いがかなえられた時「ああ、いいライブだったなぁ…」と呟いていたんだろう。それがかなわなかった時「うーん、何だかなぁ…」とあれこれグチグチ考え出してしまっていたのだろう。基本的に屁理屈こねたりどうでもいいことを考え込みたい性質ですので。
いいライブだった。何も考えずにただそう言える。それってつまり最高のライブだ。


ヨダロックが何回も何回も「ありがとう!ありがとう!」と叫んでいたけれど、本当はあれってこっちが言うべきことだよね。照れくさいから言わないけど。


3連戦が終わって一息ついたら今度は4連戦ですね。いつ気づいて愕然とするんだろう…ふふふ楽しみ(ひどい!)




…最高の時間を過ごせました、ありがとう。