2010/7/11 響鳴2010@音霊SEA STUDIO

あんなにも海水浴場だとは思わずに、至って普通の格好で行ってしまいました。天候不順とは言え少なからずいた海水浴客から完全に浮いている挙動不審人物と化しながら会場到着。雨が降ってはいるけれども傘をさす雰囲気でもなく、屋根のあるロッカー付近に逃げ込んでのらりくらり。入場のルールもよくわからないのでまたのらりくらり。適当に入場した頃には場内はDJタイムの真っ只中。

…この空気苦手だー。
わっさわっさと盛り上がる周囲から取り残され、まだまだライブは始まりそうもないので早速退場。それでも外は外で居場所もなく、こんなんだったら下北沢に行ってれば良かったなんて思い始める始末。
いい加減DJタイムも終わるだろうと中に戻って更に約10分。やっとライブが始まるよー…って今、何ておっしゃいました?一番手が中田くん!?
最初に入場した時、ステージ上にセッティングされている楽器を見たらギターが2本あったので、一番手は中田くんじゃないと勝手に判断していました。だってコンポジって中田くんとYANCYさんの…とか何とか戸惑いのうちに考えていたら周りの人たちがぐぐっと前に詰めたのでもう少し前に行けそうな感じに。結局はYANCYさん正面からガッツリ、中田くん斜めからほぼ見えな好位置で見ることができました。


で、迎え入れたわけです。中田くんとYANCYさんと、もう一人を。


移動しながらだったから、とかいきなりでビックリしてたからとか言い訳はいくつかあるにせよ、たかしげが出てきたと思ってしまったわたしさよなら。
いや…背格好似てると思うんですよ。髪型も含めて。だけど顔が見えた時にはさすがに気づいてまた新たな驚き(というよりは戸惑い)が。


…誰?


あのー色々と噂というか何というかがあったのは知ってましたけど、深追いしないようにしてたし忘れるようにしてました。だってまだ発表されてないってことは(それが真実だとして)まだその時じゃないってことだと思うんですね。…えっと、少し脱線しましたが、結局はその人だったんですよね。だけど私はそれを忘れようとしてたし、実際忘れっぽいのできっとその人なんだろうと思いながらも名前も出てこないし、顔なんてわかるはずもない。誰だ誰だ誰だ…と頭の中がグルグルしているところに飛び込んできた中田くんの歌は「シンデレラ」…あれ?歌詞違う?何だこれ?と新たな戸惑いが加わった頃に聞き慣れた歌詞が。

その歌は「また君に恋してる」でした。
曲の合間に「おとだまー」とか言うならわかるけど「さかもとふゆみー」ってどうなのよ(笑)
だけど、歌はとにかく素晴らしかった。中田くんの声の張りも響きも何もかも。実はこの時はちょっと苦しそうな表情も見えていたのだけど、ライブが進むにつれてそれも全くなくなった。


ホントにね、良い顔してたんだ。見てるこっちがグッと来てしまうほどの。あんなに気持ち良さそうに唄うのを見るのはいつぶりだろう、なんてことを何の気なしに思った時にまた違う意味でグッとくる。今この場にいる中田くんが椿屋四重奏の中田くんで良かった。本当に良かった。


雨音が会場内にまで聞こえてくるような空模様だったのに「今日は音霊日和で…快晴ですね!」とおどけてみせていたのはこのタイミングだったかな。
その次に唄った「部屋とYシャツと私」も良かった。当時も何となく感じていた女性の怖さがこの歳になるとよりハッキリと感じられる。ちょうど結婚したばかりの友達もいるし(苦笑)
そんな歌を男性である中田くんが唄うってのも不思議な話なんだけど、驚くほど違和感がなかった。その違和感の無さっていうのが男女の立場を逆転させて唄っているように思えたからじゃなくて、中田くんが女性になりきって唄っているように思えたからなんだよね。「また君に恋してる」は前者だったんですけどね。こういう時、中田くんの華奢でちょっと中性的な外見は武器になるなぁ。


そうそう、この日の中田くんは髪型も衣装もパーフェクトでした。長めの前髪の奥からの視線はかなりの色気を含んでいたんではないかと予想されます(さすがにそれがわかるほどには近くなかったのであくまでも予想)
衣装は白いVネックの上にベージュかな?(照明で色はよくわからなかった)のクタッとしたシャツをはおってました。そうだよ、君はそういう何でもない、でもきちんとした服が一番似合うんだよ!
これを書いているのは熱視線@名古屋に向かう道中なのですが、お願いだからあの路線から外れないでおくれ…
あ、YANCYさんがお洒落でステキなのは言わずもがな。あの微笑みを距離こそあれ真正面から拝ませていただきました…合掌(仏像レベルの有り難さ)
テシマさんはね…青と白のチェックのシャツだったかな。ホントに大人しそうな印象の方で、立ってエレキを弾いてる姿すら想像できません。
そんな方なのにあんな紹介の仕方ですみません、とファンがひれ伏して謝罪しないといけない気にさせるくらいの発言を、してしまうんだなぁ(苦笑)

「今回手伝ってもらってるヘルパーの…ヘルパーじゃ介護だな(笑)」ってそこまではいい。微笑ましい光景ですよ。でもその後に発した一言に中田くんの年齢を疑いました。

「…うんこたれお」

…おいおいおい、兄さんあんた29歳でしょ。9歳じゃないでしゅよねー(笑)
でもテシマさんも「うんこたれおです」と多分苦笑いしながら応じてくださっていたし、幼なじみだってことで中田くんの暴言も笑って済ませられる雰囲気に。それにしても…すいませんでした!(90度に腰を曲げてお辞儀)


あれ…このやり取りってこのタイミングだっけ…


順番がグダグダになってきましたが「いばらのみち」のアコースティックバージョンはメチャクチャハマってました。どれが中田くんの音でどれがテシマさんの音かなんてわからなかったけど、ああいう雰囲気・音に馴染む方だなぁというのが第一印象でした。

「いばらのみち」の後で昼ドラバンドだとか言ってたかな。大して話題にならなかったね、とか何とか。
つい最近ようやくエキサイトのインタビューを読んだんですが、あのタイアップってコンペで勝ち取ったものだったんですね。嬉しかっただろうなぁ…とちょびっと脱線。


「これもある意味夏っぽい曲です。歌詞を聞けばわかります」と唄い始めたのは「悲しみが止まらない」でした。ホントに女性ボーカルの曲が似合うなぁ。もう二番煎じでもなんでもいいから女性ボーカルのカバーアルバム出せばいいよ!その時は「ここでキスして。」を唄ってください、お願いします。何なら「歌舞伎町の女王」を。とにかく椎名林檎の初期の歌を!是非!
あ、今、頭の中で「僕たちの失敗」(森田童子)を歌わせてみたら陰鬱すぎて素晴らしい。俯いてぼそぼそ唄うの。一人でギター抱えて!あー可哀想、悲壮感が半端ない、でも聴いてみたい!(暴走しそうなので強制終了)


…ふぅ。


「この方は…宇宙人ですよね」とYANCYさんと談笑しつつ唄ったのは井上陽水さんの「結び言葉」という曲だったそうで。最後にちゃんと曲名を言ってくれてたのに聞き取れなくて、mixiカンニングしてきました(笑)


「最後に今、日本中を騒がせてるこの方の曲をやります」と中田くんが告げた後のお客さんからの「えええええええ」というブーイングは反射的に出てしまったものなんだろうな。だってあまりにも短すぎる!

だけどその最後の一曲が「熱視線」だなんて、憎いことするねぇ(笑)
あの場には他の出演者のファンの方々も大勢いたわけで、その方たちにとったら単に安全地帯のカバー曲だなというだけだろうけど、ね。
そしてまたそれを中田くんが楽しそうに唄うもんだから、嬉し泣きしそうになりました、実は。熱視線がさらに楽しみになりました。やっちんが抜けた穴は本当に大きいし、どうやっても埋められないけれど、中田くんの晴れやかな顔を見ていたらこれからの椿屋四重奏に対しての不安が消えてしまった。やっちんがいた椿屋四重奏は終わり、新しい椿屋四重奏が始まるんだということがストンと理解できた。

あと数時間後には新生椿屋四重奏を目の当たりにします。でも何も怖くない。私は椿屋四重奏が大好きだ。その真ん中で気持ち良さそうに唄う中田くんが大好きなんだ。